2005年11月12日

児雷也豪傑譚話(じらいやごうけつものがたり) 新橋演舞場

児雷也豪傑譚話(じらいやごうけつものがたり) 新橋演舞場

私は澤瀉オタなので、「ケレン」とか「復活」のつく歌舞伎には、かなり点が辛いのだけど、この芝居は楽しかった!
以前に音羽屋さんの復活通し狂言ものを国立で見て、もの凄くつまらなくて(しかも同じ題材を猿之助さんがやってた)、以来通常の古典は好きだけど、「ケレン」とか「復活」は向いてないよ、菊五郎さんと思っていたのだけど、いやー、おもしろかった。

あと私はこの芝居、スーパー歌舞伎っぽいとは全然思わなかったです。猿之助十八番の復活通し狂言もので使われた手法を、上手く取り入れて、音羽屋風にアレンジしたなと思える部分の方が強く感じた。そして古典歌舞伎のあの部分、あの筋?と思われる部分等もありました。

私の感想はどうしても演出中心になってしまうけど…。

演出面で一番感心した部分:音楽、音楽の使い方
音が厚いし、アレンジ、使用方法が絶妙。文句無しに絶賛します。
猿之助さんの演出が大好きな私だけど、唯一の不満は音楽。特にスーパー歌舞伎の、加藤さんになってからの音楽は、ダサダサだと思う。

演出面で一番首を捻った部分:暗転が多い、長い歌舞伎ならでは?という意見もあるだろうけど、こんなテンポの良い芝居に、道具転換のための暗転をやられると、正直ダレます。もったいない。全体のテンポを悪く感じさせてマイナス。

序幕
序幕はどうも冗長。ちょっとここが判りにくいのが残念。若手三人はよく頑張っているか、二幕で団蔵さんが中心になると、途端に芝居がしまった。
子供が落ちいてく演出とか、目覚める辺りとかは、何かベタで良いわ〜。妖術を授ける辺りは、病み上がりの松助さんだから仕方無いけど、かなりダレてしまう。
話題の三すくみは、中に入っている役者さんが上手い!蝦蟇のジャンプが笑える。
宙乗りは何か短かった感じがした。あとスクリーンの演出は私は好きじゃない。

二幕
団蔵さんがてにかく上手い!この場面だけじゃもったいない。妻と娘がもう…(大爆笑)。菊五郎さんの芸風なのでしょうか。こういうギャグをやっていても、嫌味が無いのですよね。いかにも小劇場風のお笑いに食傷気味だったので、逆に新鮮でした。(でもギター侍ネタはちょっと古くない?)この場面の音楽アレンジが絶品。
二幕最後の亀治郎さんの綱手が、危機を救いに来る場面、もう少し「見せ」ても良かったかも。

大詰
ここも歌舞伎ファンには「いかにも」なネタが。菊之助さんと亀治郎さん二人だと、ちょっと場が持たないのが難点。(いや、二人とも凄く良くけどね。)
芝雀さんが入るとやはり芝居が動きだす。
立ち廻りの火粉四天の演出は、とにかく音楽が格好よすぎ!赤一色の中、白い着物の主人公たちが実に映える。視覚効果も良い。最後の月の静かな背景との対比も良い。

以上、思いつくままに並べてみました。
序幕がやや辛めだけど、二幕、大詰めとどんどん上がっていくので、結果は「おもしろかったー!」。気持ちよく劇場を出られました。
もう『十二夜』とかやらなくていいよ〜。(済みません、7月の『十二夜』は私的には今年のワースト3に入りそうです。)
posted by 花梨 at 23:58| Comment(2) | TrackBack(2) | 芝居・古典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TB、コメントありがとうございますm(_ _)m私の感想もTB返しさせていただきました。
楽しいお芝居でした。これが先にあって『十二夜』にもつながったのかと捉えると菊五郎さんが新しいものに取り組みたいという流れがよく見えてきました(『十二夜』は好みが分かれますけどね)。
次は何をやってくれるのかという期待が高まってます。
Posted by ぴかちゅう at 2005年11月28日 02:19
ぴかちゅうさん、こんばんは! 
児雷也、とてもとても気に入りました。菊五郎さん、及び菊五郎劇団の底力を感じる、素晴らしい芝居で、かなり気に入ってます♪
1月の国立劇場もとても楽しみです。
Posted by 花梨 at 2005年11月28日 23:42
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