2005年08月17日

能舞台で観る歌舞伎「勧進帳」

能舞台でみる歌舞伎第1巻「勧進帳」―火樹会―
国立能楽堂
出演:市川右近/市川猿弥/市川寿猿/市川猿四郎/市川弘太郎/他

初見ではちょっと物足りなさもありましたが、再観劇でかなり満足出来ました。
「勧進帳」というお芝居は、もしかしたら能舞台で演じた方がおもしろいのかもしれない。ただその分、色々な意味で誤魔化しがきかない、とも感じました。


で、「勧進帳」感想。はじめに対談。私の見たのは夜の部なので、
司会の方と市川右近さん、亀井広忠さん。亀井さんのお話もやはり二日目の方がおもしろい。
休憩をはさみ、いよいよ開幕。

暗い中、長唄・三味線が位置につき、鳴物も橋がかりより出てきて中央へ。
照明が明るくなり、橋かがりから、富樫、太刀持ち、番卒が登場。
富樫の台詞のあと、いよいよ義経一行登場。

まず義経登場。初日はちょっと落ちるな〜と思ったが、二日目はなかなか良い。
続いて四天王。これ、今まで花道で何気なく見ていたのだが、ただ登場して、義経の前で目を伏せ、後ろを向く、という一連の動作がいかに難しいか、物凄くよく判ってしまった。
まず亀井の猿四郎さんは問題なし。続いた二人が…もう少し上手い人もってきて…。普段の芝居では全く気にならないのだけが、踊りの基礎が無いとこうなっちゃうのか〜。増して橋かがりなので余計誤魔化しがきかない。

弁慶の右近さん。堂々として立派。

ただ富樫と弁慶の問答でちょっとテンション下がる。右近さんは昔はもっと台詞が良かったのだけどなぁ〜。猿弥さんも期待ほどではない。
とはいえ富樫が強力姿の義経を見咎める辺り、ここからは迫力十分!四天王を止める弁慶、空間が狭いから客席に伝わるものが凄い。
後半は台詞も少ないし、右近さんは迫力満点だし、総じて満足。一日目ではいまひとつ伝わりきれてなかった部分も、二日目は凄く良かった。

舞台の使い方は本当におもしろかったし、通常の歌舞伎舞台で見るよりおもしろいかも!ただ一点だけ残念なのは最後の弁慶の引っ込み。ここはやはり幕の閉まった舞台に向かって深々とお辞儀をする、歌舞伎の方が好きかな…。

全体的には満足な点と、物足りない部分の交錯した舞台でした。
一番の不満は若い役者さんたち。一応1万円のチケット代なのだから、番卒や四天王をもう少し何とかして欲しかった。いや、彼らの芸暦から考えれば健闘なんだけど、これは勉強会じゃないのだから。
でも今の置かれた状況の中での、右近さんの頑張りというのは頭が下がります。


posted by 花梨 at 23:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 芝居・古典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
花梨さん、
(遅ればせながら)ブログ開設おめでとうございます。

最新の記事にコメント投稿すべきかと思ったのですが、
この火樹会が気になるので
こちらへ、ご挨拶方々投稿させて頂きました。

花梨さんの感想には共感する部分が多く、
頷きながら読ませていただきました。
舞台は不足に思うところもありましたが、
(勝手に身内感覚の・苦笑)おもだかファンとしては
>でも今の置かれた状況の中での、
>右近さんの頑張りというのは頭が下がります。
この一文にはホロっときました(/_;)
まったくその通りですね。

歌舞伎、そして私があまり観るチャンスのない
他のジャンルの舞台の、ポイントを衝いたシャープな記事を
これからも、楽しみにしております。
Posted by yaya at 2005年08月20日 14:19
yayaさん、こんにちは。
澤瀉屋さんの情報といえば、yayaさんのブログ!というくらい充実した内容に、いつも楽しませて頂いています。

> この一文にはホロっときました(/_;)

ありがとうございます。
結局右近さんの頑張り、熱意などなどで、最後は感動しました!

はじめたばかりのブログですが、今後もよろしくお願い致します。
(なるべく歌舞伎の記事も増やします…。)

Posted by 花梨 at 2005年08月20日 23:45
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