2006年08月18日

tpt『血の婚礼』

tpt 『血の婚礼 - Bodas de Sangre』
20世紀スペイン最大の劇詩人ロルカが、実際に起きた殺人事件の記事をもとに独自の詩霊で築き上げた、情熱的かつシュールな世界。


作=フェデリコ・ガルシア・ロルカ 演出=アリ・エデルソン(アメリカ)
出演=宮菜穂子/板垣桃子/パク・ソヒ/斉藤直樹/中村音子/松岡美希/鈴木智香子/野口卓磨/中村伝/倉本朋幸/小川祐弥/田村元/廣畑達也/井上裕朗/河野由佳/篠山美咲/夏川永聖/海老原礼子/大沼百合子

婚礼のさなか、花嫁が一人の男と抜け出した。
運命と情熱に導かれるまま愛し合い、死へと駆りゆく若者たち。

≪以上、tpt公式HPより≫

おもしろかった芝居です。休憩なしのほぼ2時間、全然飽きなかった。若い役者さん達が一丸となって創り上げた芝居、そのパワーで押し切られました。

ただ見終わったあとに、どこか釈然としない思いが残ったのも確かで、その答えが知りたくてプログラムを読んでも、いまだに未消化な部分が残っています。

劇場に入って、まず美術の美しさが目についた。舞台が三面になっており、天井から吊るされる白いベール。舞台の上には、セザンヌの静物画のように、果物やグラス、籠など、様々なものが置かれている。
このベールとリボンを役者さん達が、自由に動かし、様々な場面を創る。シンプルだけど美しい。
衣装も舞台美術に合っている、シンブルだがセンスが良い。

この舞台で、美しい詞や、音楽、踊りが繰り広げられる。

そうか、ロルカの作だっけと思い出したのは、婚礼の場面を見てから。
見終わったあと、ロルカの作はスペインという土地と密接な関係を持っていると書かれたものを見たが、この舞台にはその「スペイン」の空気が薄い。無国籍なのだ。
その無国籍な空気が戯曲を生かしたのかというと、私は戯曲の内容の奥底にあるものが、どうにもが伝わってこない気がしてしまったので、無国籍にしたことが、戯曲を生かしていなかったのかもしれない。

安定した生活が待っている花嫁と、狂気に突き動かされるように花嫁をさらう男。
その湧き上がってくる血が、どうにも熱くない。(花嫁が躍る場面は、格好良くて熱かったけど。)後半森で登場し、詩を語る「月」と「死」も、場面には溶け込んでいても、自分の感覚ではどうも納得が出来ない。

決して悪い芝居ではなく、むしろおもしろいのだけど、どうにも演出が表面的なとらえ方をしている印象でした。

花嫁役の宮さん、綺麗でした。白い花嫁衣裳が似合ってて、すぐには「ナイン」に出てた方と思い出せないくらい、印象が違いました。
板垣桃子さん、鈴木智香子さんほか、女優さんが大健闘していて、良かったです。

※私の観劇したのが初日だったから、未消化な部分が残ったのかもしれません。芝居は20日まで上演。


posted by 花梨 at 00:20| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 芝居・一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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