2006年10月02日

『オレステス』 その2 Bunkamuraシアターコクーン

本格的に風邪をひいた模様。日・月と自分でも呆れるくらいの睡眠時間です。

さて『オレステス』。以前蜷川さんの『オイディプス王』を見て、ちょっとコロスの使い方があざとすぎて私はダメだったのですが、この舞台のコロスの使い方は、シンプルで割と好きかも。2時間以上、休憩もなくぶっ続けなのだが、私は全く飽きることなく見てました。

今回の演出の話題はよくも悪くも、あの大量の雨だと思う。雨を降らせるという手法は良いと思う。今回の芝居にも合っていたと思う。暗い空気のたちこめる中、最後の神の登場で明るくなる、という。(パンフによると、冬のギリシャはかなり雨が多いようだし。)
ただ散々言われていることだが、雨でどうにも台詞が聞き取りにくくなる。台詞の面はまぁきっとここの台詞は聞き取れなくても良いんだろうな、と思い聞き流していたが、大量の雨の中、声を張り上げる中嶋朋子さんが痛々しくて…。

舞台はかなり傾斜のついた八百屋舞台。水ハケをよくするという目的もあるだろうが、水で濡れているし、役者さんの足元がかなり危険。そんな舞台で、薄い衣装の藤原くんはベットから落ちたり、転げたり、大変。一応衣装の一環のようなサポーターを巻いてたが、見ていてハラハラした。
正直ここまで役者いじめのようなことを、やる必要があるのだろうか?

とはいえ意味が無いとまでは思わなかったけど、綱太郎さんのガンダムのモビルスーツのような衣装は???。動く度にガチャカヂャと音がする効果を狙ったのかと思うが、こちらは意味があるとは思えなかった。

でも芝居そのものは私はかなりおもしろかったです。ギリギリまで追い詰められている、エレクトラ・オレステス姉妹の苦悩が、本当に辛く感じられる。
北村有起哉くん演じるピュラディスの登場で事態は一転。追い詰められても諦めないピュラディス。いいね〜。三人の危険すぎる運命共同体の関係にドキドキさせられる。(有起哉くん登場辺りから、俄然おもしろきなってきたし。)
屋敷に立てこもり、人質を取り、セットの上で松明を持って叫ぶ三人の姿は、理屈抜きで格好良かった。
プリキュア人を演じた横田栄司さんも良かったです。彼は次回の劇団AUNの公演にも出るそうで(私のご贔屓、谷田歩さんも出演〜♪)、楽しみです。

最後アポロンの登場であっけなく大円団となるのだけど、ここで演奏される各国の国家と、頭上から撒かれる大量のちらし!(アメリカ・イスラエル・レバノン・パレスチナの4カ国かな?)
あざといといってしまうばそれまでなのだけど、この戯曲が上演された当時のアテネも、戦争で疲労困憊していたと知り、なるほど、そうきたか!と。
ホント神が出てきて、全て解決してくれたら、良いのでしょうがね。


posted by 花梨 at 21:23| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(1) | 芝居・一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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